■「議員定数削減と政治のコスト」
 このほど、大阪維新の会より、府議会の議員定数を88に削減する案が提出されましたが、反対多数で否決されました。民主党もこの案には反対いたしました。まず、昨今の経済情勢等を考慮し、「議員も痛みを」の観点から、一定の削減は必要と考えます。事実、現在の112議席から、来年4月の府議会議員選挙をもって、109に削減されることになっており、民主党もそれに賛成しております。また、現在、議員の歳費(給料)も、15%カットされています。
しかし、今回の大阪維新の会の削減案には、疑問を感じざるを得ません。大阪維新の会は、現在の定数112から109に削減する案に賛成しておりました。にもかかわらず、なぜ、選挙まであと半年を切ったこのタイミングで、さらなる削減案を出したのか。また、この案には「一票の格差」が3倍にもなるという問題があります。例えば、大阪市浪速区は人口約5万人で、府議会議員を一人選ぶのに対し、堺市北区は人口約15万人なのに、現在の2から1に削減するとしています。浪速区の方は府政に対し、3倍の権利を持つことになります。「1票の格差3倍」は、最高裁でも違憲とされるレベルです。議員は減らせば減らすほどいい、というものではありません。多様な意見を反映させるには、一定の数も必要ですし、「府民の公平な参加」も必要です。問題は議員の数ではなく、「政治のコスト」です。府民の権利をねじ曲げてまで定数を削減するよりも、歳費のさらなる削減や、議員年金廃止、議員一人に月59万円の政務調査費の使い道を見えやすくし(領収書をホームページで全面公開等)、無駄遣いを抑止することなど、「政治のコスト」を削減する道は他にもあります。もちろん、「一票の格差の是正=府民の公平な参加」を前提に、一定レベルの議員定数の追加削減も検討せねばならないでしょう。しかし何より大事なのは、議員一人一人が「政治のコスト」に見合った仕事をすること、それが全てではないでしょうか。
「ちょっと待った、大阪都構想」
 大阪都構想は、本当に大阪の行政課題を解決する特効薬となるのでしょうか?それとも副作用をもたらす劇薬になってしまうのでしょうか?イメージで判断せず、立ち止まって、その問題点を整理してみたいと思います。

@生活面での具体的なメリット/デメリットは不明
現時点でも全く議論されておらず、橋下知事自身も「メリット、デメリットはあとの話」と発言しています(11/9産経新聞より)。「術後のことはわからない」と言って大手術をするようなものです。「こういうメリットがあるからこうしたい」が常識的なあり方です。

A地域主権の発想に逆行
国から都道府県に、都道府県から市町村へと、より住民に近いところに、権限と財源を移譲するのが地域主権の考え方です。大阪市や堺市から権限を吸い上げ、大阪府を肥大化させる大阪都構想は、その流れに逆行するものです。

B東京都の問題点を無視
そもそも東京都制は、戦時中に帝都防衛のために作られた集権体制です。既に東京では、行政の肥大化、機能不全が指摘されています。70年近く前に東京で始まり、現在見直されようとしている制度を、今更真似る必要があるでしょうか。

C二重行政は大阪都構想でなくとも解消可能
府から市への権限移譲を軸とした、個別案件毎の調整で解消可能です。それに失敗したからといって、「ならば大阪市を解体」というのは、あまりに乱暴です。そもそも、堺市の場合は、政令指定都市になって間もなく、大阪府との間に「二重行政」は存在していません。

D「きめ細かな行政サービス」は規模よりも権限が大事
大阪都構想では、「『きめ細かな行政サービス』を実施するために、大阪市、堺市を細かく分ける」としています。しかし、小さくなった基礎自治体でも、権限が伴わなければ、いちいち「大阪都」にお伺いを立てることになり、結果的にはきめ細かな行政サービスは実施できません。規模も大事ですが、もっと大事なのは権限です。


私、ふちがみ猛志は、国→都道府県、都道府県→市町村へと、権限、財源の移譲を進めることで、基礎自治体と、地方の強化、自治・自立を図るべきだと考えます。
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